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CAREERS 2025.10.27

金融業界のAIトランスフォーメーションを、最前線で牽引する

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株式会社日立製作所は、デジタル事業を基軸とした価値提供を推進しています。2023年には、生成AIの知見を有するデータサイエンティストやAI研究者、各業務のスペシャリストを集めたCoE(Center of Excellence)「Generative AIセンター」を設立。各ビジネスユニットで生成AIを活用し、成果を挙げています。今回は、金融ビジネスユニットで活躍するAI開発・活用のエキスパート「AIアンバサダー」2名に、そのミッションや取り組みについて伺いました。


この記事の目次

金融領域で培ったノウハウを生かし、社会課題の解決に挑み続ける

日立製作所の金融ビジネスユニットは、高い可用性と信頼性が求められる金融機関の大規模ミッションクリティカルなシステムを長年支えてきました。高い技術力と深い業務知識という強みを生かし、時代やお客さまの課題の変化に応じてソリューションやサービスを提供することで、現在に至るまで金融機関のお客さまのパートナーとして信頼を獲得しています。

今まで培ってきた実績・信頼をもとに、現在金融ビジネスユニットは金融機関のお客さまのDX推進の支援・協創を通じた新たな価値創造・One Hitachiでの社会課題の解決という3つのミッションに挑んでいます。

金融機関のお客さまが抱えるさまざまな経営課題をデジタルの力で解決・変革し、お客さまとの協創を通じて今までにないソリューションやビジネスモデルを創出し、さらには日立グループが有する豊富なケイパビリティを掛け合わせ、One Hitachiでの価値を発揮することで金融領域にとどまらない社会のあらゆる課題の解決に挑むことができるのは、日立ならではの特徴です。

このようなお客さまや社会に革新をもたらすさまざまな挑戦には、生成AIに代表される先端テクノロジーの活用が欠かせません。現在日立では金融領域における生成AI活用を積極的に推進しています。社内での検証をベースに、生成AI活用に関する多様なユースケースを有しており、それらを金融機関の大規模システム開発や顧客対応支援など業務への適用、さらには金融機関の事業戦略への提案・実行に活用することで、開発の効率化やサービス品質の向上につなげています。

今回は、そうした生成AI活用の最前線である金融AX推進センターでご活躍されているお二人にお話を伺いました。

AIを社会実装し、金融業界ひいては日本社会に新たな価値を生む

金融ビジネスユニット 金融BU戦略本部 金融AX推進センター センター長/白井 剛(左) 
金融ビジネスユニット 金融BU戦略本部 金融AX推進センター 主任/萩原 岳大(右) 

──金融ビジネスユニットにおいて「金融AX推進センター」が担う役割をお聞かせください。また、お二人のご経歴も教えてください。

白井:金融AX推進センターは、銀行・証券・保険の各部門に対し、業務へのAI適用を提案・実行する組織です。私たちは銀行の融資や保険の査定など、ミッションクリティカルな業務のシステム開発を担うケースが多く、そこにAIを適用させています。加えて、金融機関の事業戦略そのものに対しても、AIの効果的な活用方法を提案しています。

私は2001年に新卒で入社し、フロントSE(※)としてメガバンクのシステム統合を2度経験した後、銀行向けの企画職として事業創出に携わりました。2017年からはAI分野を手がけ、現在は生成AIを活用したビジネス革新を支援しています。

(※)お客さまの課題を解決するパートナーとして、コンサルティング、企画構想・提案、システム構築、運用サポートまで、全てのフェーズに一貫して携わりソリューションを提供するシステムエンジニア

萩原:私は2019年に新卒入社し、研究開発グループで製造業におけるデータマネジメントの研究開発に従事してきました。近年は生成AIによるOTデータの利活用推進に取り組み、2025年4月に現部署へ異動しました。お客さまの「これを実現したい」という思いに対し、AIでいかに価値を提供できるかを考え、提案しています。最近では「AIエージェント」といった先端技術も検討しています。

──お二人が取り組まれてきたプロジェクトで印象深い事例をお聞かせください。

白井:全国銀行協会にて、手形といった紙の書類を削減・効率化するプロジェクトに携わった経験です。第3次AIブームといわれた時期で、AI-OCRを活用したデジタル化を推進しました。手形や小切手の情報をAIで読み取った際の精度を分析し、人の手で行う作業との切り分けを設計するなど、AIを適用した業務フローを構築しました。

これにより、手形交換所の削減が実現しただけでなく、残存していた紙業務の完全デジタル化へのシフトが活性化し、決済業務全体のデジタル化が促進されるきっかけになりました。当時はAIに万能なイメージが持たれていましたが、実際の現場導入は簡単ではありません。お客さまからご提供いただいたデータと一つひとつ向き合い、「何ができて、何ができないか」を丁寧に見極め、対話を通じて適用範囲を判断していくプロセスが、お客さまから高く評価されました。

萩原:私は金融AX推進センターに異動して間もないため、前部署での経験をお話しします。自動車メーカーにおける製造ラインの最適化プロジェクトです。製造される自動車は個別のカスタマイズが多く、それら多品種の自動車をどの順序で組み立てれば全体として無駄なく迅速に製造プロセスを進められるかが課題でした。従来は専門家の知見や経験に頼っていましたが、そこにAIを活用した最適化を導入しました。

研究者というと研究室にこもるイメージを持たれがちですが、このプロジェクトではお客さまと直接向き合い、ヒアリングを通して課題を深掘りし、活用可能な技術や解決策を提案しました。金融領域でもアプローチは同じです。お客さまの声を直接お聞きし、ディスカッションを重ねながら「本当に困っていることは何か」「本質的なニーズはどこにあるのか」を探求しています。

──お仕事のやりがい、醍醐味をどのような点に感じますか。

白井:先ほどの事例のように、当社は大規模なプロジェクトを数多く手がけています。金融業界の多様な業務、そして全国に広がる社会基盤にAIを適用していく。煩雑な手続きをAIに代替させることで、利用者の利便性は高まり、事業者はより創造的な活動に集中できるようになります。そうした未来を創っていけることに、大きなワクワク感を抱きますね。お客さまの課題解決はもちろん、その先にある社会課題の解決にまで貢献できることが醍醐味です。

また、金融機関のお客さまは他業界に比べ、新たな技術領域に先駆けて取り組む傾向があります。「投資家」としての一面もお持ちのため、スタートアップの先進技術にも詳しい。そうしたなかで、日立ならではの技術に興味や期待を寄せていただき、「一緒にやりましょう」とお声がけいただけることがうれしいです。スタートアップ企業に匹敵するスピード感をもって、社会インフラ領域の課題解決を実現していく。その信頼に応えていくことに、やりがいと喜びを感じます。

萩原:白井も話したように、金融業界の方々は新技術の導入に意欲的です。研究所出身の私にとって、次々と登場する新技術を学び、その活用法を追求できる金融AX推進センターの環境は非常に魅力的です。

ただし、新しい技術があるだけでは意味がなく、「それは絵空事ではないか」「地に足をつけて、具体的に使えるのか」という視点が極めて重要だと実感しています。本当に解決すべき課題に対し、本当に使える技術を提案することで、お客さまの役に立てているという手応えを感じます。

部署を横断して最先端情報を共有。多様な専門家から学ぶ環境

──最先端技術への取り組みや挑戦を後押しするカルチャーについて、魅力に感じる点をお聞かせください。 

白井:どの技術を選定し、お客さまに紹介するかは、個々の裁量に委ねられている部分が大きいです。現場メンバーから「この技術は面白い」という声が上がり、「それを使って何か作ってみよう」とプロジェクトが始まることも少なくありません。そうした自発的な取り組みを、組織全体で後押しする風土があります。 

萩原:技術情報を「知っている」だけでなく、それを活用して「いかに価値を生み出すか」までを個人の裁量で考えられるのが、この部署のカルチャーです。 

──最新の技術情報をどのように収集し、ビジネスに生かしていますか。 

白井:メンバーが個々にアンテナを張って探し出し、週1回の勉強会や日々の雑談のなかで共有するケースが多いですね。また、金融ビジネスユニットから研究所へ予算を投じて調査を依頼しており、私たちが解決したい課題に対して「こんな技術がある」と具体的な提案をもらえる体制もあります。 

萩原:社内には多様なコミュニティーがあり、部署を横断した情報交換が活発です。生成AIの活用法を発信する場もあれば、分野を問わず困りごとを持ち寄る場もある。そうしたコミュニティー内で、「この技術が使えるかもしれない」といった情報共有が自主的に行われています。「この部署ではこんな取り組みが」「こんな新技術が」といった発見があるのは、当社の魅力の一つだと思います。 

AIエージェントの活用も進んでおり、例えば製造業で図面を読み取る生成AIの情報を得て、その根幹技術である画像認識を金融領域で活用する試みも進めています。 

白井:大手製造業では「暗黙知」(個人の経験や感覚に基づく知識)を生成AIで「形式知」化する取り組みが見られますが、こうしたノウハウも金融領域に応用できると考えています。 

──金融ビジネスユニットで得られる経験・スキル、キャリアを築く価値とは何でしょうか。  

萩原:AI・生成AI分野の技術をいち早く把握し、かつ、地に足のついた形で価値を創出する経験ができます。エンジニア、研究者、金融業界出身者など、多様なバックグラウンドを持つ専門家が集う部署なので、知識の幅を大きく広げられるでしょう。 

白井:銀行・証券・保険業界のさまざまな企業・部署と対話するため、金融機関が注目しているAIに関する情報を幅広く、かつスピーディーに得られます。また、大規模開発にAIを適用するうえで、お客さまの業務課題を深く理解し、プロジェクトを推進していく能力が身に付きます。 

知識を誰よりも早く取り入れ、実装までを担う「ファーストランナー」でありたい方にとって、最高の活躍の場を提供できると確信しています。 

出典:ビズリーチ掲載記事(2025年9月11日公開)より転載

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