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BUSINESS 2023.10.30

デザイン主導のデジタルエンジニアリングをリード。GlobalLogicとの協創で生まれた日立の新たな強み

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2016年入社の龍田 健心。入社1年目から海外案件を経験し、現在は子会社である米GlobalLogicのデザイン事業ブランド 「METHOD」と共に取り組む中で養ったデザイン思考を軸に、顧客のDX推進に努めています。DXパートナーとして新たなビジネス価値の提供をめざす龍田の想いに迫ります。


この記事の目次

日立とGlobalLogicのケイパビリティを融合させ、日本のDXを一歩前へ

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龍田が籍を置くのは、株式会社日立製作所(以下、日立)アプリケーションサービス事業部 GL Japanビジネス推進本部。日立が2021年に買収した GlobalLogicの持つシリコンバレー流のビジネス手法を国内に展開することをめざしています。

「現在いくつかの案件に携わっていますが、どの案件にも共通するのが、エンドユーザーに対して高い操作性や機能性を提供すること。エンドユーザーの満足度を高めることで、最終的にお客さまのビジネス価値を高めることをめざしています」

「エクスペリエンスデザイン」「高度なエンジニアリング」「コンテンツ/データエンジニアリング」の3つのコンピテンシーを提供できるのがGlobalLogicの強み。買収の背景には、顧客が理想的なプロダクトやサービスを定義することをデザイン思考によって支援し、DX実現をサポートする狙いがありました。

「日立では、お客さまのビジネス創出を協創で支える『Lumada』を展開していますが、これまでも当社はデザイン思考を実践し、社会課題の解決に取り組んできました。

この日立の『Lumada』は、GlobalLogicを買収したことで同社の戦略的デザインスタジオである『METHOD』 のケイパビリティと融合することが可能になり、今まで以上に魅力的なユーザーエクスペリエンスの創出をサポートできるようになった点がきわめて重要だと認識しています」

GL Japanビジネス推進本部に在籍するメンバーは2023年10月時点で約50名。チームメンバーだけでなく、他案件を担うメンバーとも積極的に情報交換をしていると言います。

「部内では、案件に関する情報や成功事例、苦労した点などを共有する『GlobalLogic Japanカフェ』という場を設けています。月に1度のペースでコンテンツを持ち寄るなど、定期的にフィードバックし合うことでノウハウやナレッジの蓄積に努めています」

デザイン思考に基づく高度なエンジニアリングを吸収。屈指の精鋭らとの協業で得た学び

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情報系学科でITの基礎を学び、就職活動ではグローバルで活躍できる環境を求めていた龍田。当時、海外での売上が全社の約半分を占めていた日立に惹かれ、2016年に新卒入社しました。

入社後は、研修としてグローバル人財育成モデルプロジェクトに参加。英語をベースにシステム開発に携わる幸運に恵まれ、その後、産業系のお客さま (米国法人)の案件に参加することになります。

「米国に赴任して最初に携わったのが、経営人事向けダッシュボード開発でした。提案の相手は百戦錬磨の幹部社員たち。当初は、かなり厳しい意見もいただきました。それが悔しくて、なんとか先方が納得するものを提案したいと業務理解を深め、ユーザビリティなどにも配慮しながらサンプルをつくって視覚的に説明する──これを粘り強く繰り返すうちに、『いいね!』と評価してもらえるようになりました」

また、現地のメンバーと取り組む中で組織文化の違いに直面しながらも、うまく環境に順応していきました。

「米国ではジョブ型人事制度が根づいていて、ロールを超えた仕事を依頼しても対応してくれないことがよくあります。そこで、ある程度の方針を示し、要点をまとめた上で伝えるよう心がけるなど、徐々に関係を解きほぐしていきました。

逆に、こちらから協力を申し出たこともあります。米国最大のTECH系カンファレンスに出展することになっていた機能の開発が遅延している話を耳にし、『手伝わせてほしい』と志願。なんとか無事に間に合わせることができました。そうやって積極的に動いたことも、信頼関係を築くことにつながったと思います」

そして2021年──日立がGlobalLogicを買収すると、龍田に新たな白羽の矢が立てられます。それはGlobalLogicのMETHODで“修行”を積むこと。米国滞在を延長し、METHODのプロジェクトに参加してプロジェクトの進め方を把握すると同時に、その組織運営体制やケイパビリティについての理解も深めていきました。

「とくに印象的だったのが、デザイン思考を効果的に取り入れている点でした。Desirability(顧客にとって望ましいか?)、Viability(持続的に利益を生むか?)、Feasibility(技術的に実現可能か?)の3つの観点をプロジェクトの初期段階から取り入れて検証するために、少数精鋭のスペシャリストでチームが構成されているのも、印象に残る点です。デザイナー、プロダクトマネージャー、アーキテクトなど、全員がラストマンの自覚を持って仕事に取り組んでいるのは見習うべきところだと感じました。

METHODのメンバーはGAFAなどのグローバル企業で数々のトップアプローチを繰り返してエグゼクティブプレゼンスを養ってきた猛者も多く、プロジェクトをハンドリングする能力に長けたプロ集団と約1年に渡って協業できたことは、とても貴重な経験になりました」

3社による協創プロジェクトを推進。デザイン主導のエンジニアリングの実現に向けて

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2023年の帰国後、龍田はアフラック生命保険株式会社、GlobalLogicと共に、職域の従業員を当事者としたキャンサーエコシステム(※1)の構築に取り組んできました。

※1 キャンサーエコシステム:がんに関わる社会的課題を包括的に解決するために、医療者だけでなく職場や学校、行政、民間団体、企業といったさまざまなステークホルダーが連携・協業する仕組みのこと。

「日本人が一生のうちにがんと診断される確率は約2人に1人である一方、内閣府が実施した調査では半数以上の方が『がん治療と仕事の両立が困難』と回答するなど、職場におけるがん患者へのサポートが大きな課題となっています。(※2)

※2 国立がん研究センターがん情報サービス:最新がん統計、内閣府:がん対策・たばこ対策に関する世論調査より引用

そこで当社では、企業が従業員とその家族を包括的にサポートすることをめざし、職域の従業員を当事者とする『職域版キャンサーエコシステム』の構築に向けた取り組みを3社の協業で進めています」

日立では、自社の職域を対象として2022年12月から先行検討のプロジェクトを推進。がんに罹患した従業員に対するインタビューやワークショップを実施してきました。 

「がんの経験や健康意識、社内制度の活用状況などについての調査からペルソナを導き出し、サバイバージャーニー(がん患者がたどる人生の道のり)を作成。その上でエンドユーザーである従業員視点で課題を徹底的に洗い出し、ありたい姿と現状とのギャップを明らかにし、3社がそれぞれ投票して20の施策アイデアへと絞り込みました。

今後、それら施策の実現に向けて動き出すフェーズを迎えますが、ステークホルダーの巻き込みを強化しながら、日立職域内での展開、そしてその先に見据える他の職域・領域への展開につなげていきたいと考えています」

今回のプロジェクトの特徴は、GlobalLogicの強みであるデザイン主導のデジタルエンジニアリングの知見を元に、従来とは異なるプロジェクト推進のプロセスが導入されている点です。

「今回とくに重視しているのが、エンドユーザーである従業員起点で『ありたい姿』を提示すること。GlobalLogic/METHODが強みとするデザイン思考に基づく評価軸や評価手法も積極的に取り入れることで、デジタルありきではない仕組み・制度に関する可能性も考慮し、エンドユーザーが真に望む施策・アイデア実現に向けた検討をお客さまと一体となって推進しています。

また、デザインストラテジストやUXデザイナーなど、ケイパビリティを備えたスペシャリストが参加しているのも、特徴的な点です。ワークショップ形式でビジュアル化したフレームワークを用いるなど、効率的な手法を取り入れることで、意思決定のスピードが加速します。

一方、ワークショップにヘルスケアの有識者に参加してもらうなど、さまざまなステークホルダーを集めて、あるべき姿とその実現に向けた構想を短期間で検討していく構想策定力も健在。これまで培ってきた日立ならではの強みと、GlobalLogicとの取り組みで生まれた新たなソリューション ──両方の強みを発揮できたプロジェクトだと感じます」

デザインと高度なエンジニアリングの力で、社会をより良い方へ変えていく

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今後はGlobalLogicから学んだデジタルエンジニアリングの手法をさらに普及させ、DXパートナーとして、引き続き顧客のビジネス価値の最大化に貢献していきたいと話す龍田。

「DXを推進する上で何より重要なのが、お客さまと一緒に取り組んでいくこと。ある程度の失敗も受け入れながら、新たなビジネスモデルや収益源の創出に向けて最善を尽くしていきたいと考えています。

現在とくに関心があるのが、コンシューマー向けの公共サービスやアプリケーション。たとえば、海外への行き来で使うことが多かった入国審査系のアプリケーションなどは、改善できる点が多そうだと感じています。日立では、社会貢献度や影響力が大きい案件に関われるチャンスも多いので、いつか機会があれば挑戦してみたいなと思っています」

これまで龍田が目覚ましい活躍を続けてこられたのは、海外案件を経験するなど、若手のころから挑戦の機会を与えられてきたからこそ。日立の成長環境の魅力をこんな言葉で表現します。

「手を挙げた人には必ずチャンスを与える風土が、日立にはあると思います。実際、入社して間もなくグローバル人財育成モデルプロジェクトに参加できたのは、私が自ら立候補したからでした。最近では、社内にはLXP(Learning Experience Platform) と呼ばれる学習体験プラットフォームも整っていて、仕事に必要な知識や最新の技術トレンドなどを学び放題という環境もあります。

また、適性やケイパビリティの評価に基づいて、社員にふさわしいキャリア形成をサポートしてくれるのも日立の良いところ。METHODのプロジェクトに参加させてもらえたのも、私がデザインに興味があることを知っていた上司の後押しがあったからです。

大きな裁量権を与えられてやりたいことに主体的に取り組めるだけでなく、会社が社員一人ひとりをしっかり見てくれていて、適材適所で正当に評価する風土があるところも日立という組織の魅力ですね」

デジタルの力で、世界をあるべき姿へと導くために──龍田はこれからもデザイン起点のデジタルエンジニアリングをリードしていきます。

※ 記載内容は2023年10月時点のものです

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